— シングルマザーナビ編集部スタッフより、不動産屋の帰りに泣いたことのあるあなたへ —
「再婚おめでとう!これでやっと幸せになれるね」そんな言葉をかけられても、正直、心は複雑ですよね。私もそうでした。婚姻届を前にしたあの夜、子どもの寝顔を見ながら、胸の奥がざわついて眠れなかったのを覚えています。
再婚はゴールじゃなくて、むしろ新しいスタート。血の繋がりのない親子が一緒に暮らす、いわゆるステップファミリーという険しい道の入り口に立つことなんです。
「本当のパパ」になろうとしないで。彼に求めるのは“親戚のおじさん”くらいの距離感
私も編集部のママも、彼が「父親らしく」と張り切って子どもに叱り始めて、家の中がピリピリした経験があります。子どもからすると「あとから来た人に偉そうに言われるなんて」と反発が強くなってしまうんですよね。
だから、彼に「本当のお父さん」になってほしいなんて思わなくていいんです。私たちが目指すのは、信頼できるパートナーであり、時には一緒に笑い合える“親戚のおじさん”のような存在。
叱るのは私の役目。彼は私の味方であり、子どもの逃げ場になる存在。そんな役割分担ができて初めて、家の中に穏やかな空気が戻りました。
子どもの「試し行動」は愛を確かめるためのサイン
再婚してしばらく経つと、子どもが急にわがままになったり、彼に暴言を吐いたりすることがあります。私もあの時は、どうして急にこんな態度を取るのか分からず、心が折れそうになりました。
でも、それは「彼を嫌いになった」わけじゃなくて、「ママは僕を見捨てない?彼より僕の方が大事?」という不安からくる“試し行動”なんです。
私が彼をかばいながら子どもを叱ると、子どもの心はどんどん閉ざされてしまう。だから、「どんなに彼が大事でも、一番はあなただよ」と抱きしめ続けました。彼にも「今はそういう時期なんだ」と理解してもらい、二人で乗り越えました。
それでも、再婚してよかったと思える瞬間がある
こんなに大変なら、再婚なんてしなければよかったと思う日もあります。私も何度もそう思いました。でも、子どもが寝静まった後、今日の出来事を話せる相手がいること。風邪をひいた時、「俺が迎えに行くよ」と言ってくれる人がいること。
経済的な安定はもちろんだけど、何より「人生の荷物を半分持ってくれる人がいる」という心の支えは、言葉にできないほど大きいんです。
血の繋がりがなくても、時間をかけて少しずつ「チーム」になっていく。涙を流しながらも、いつかそれが家族の歴史になる。焦らなくていい。10年かけて家族になれば、それでいいんだと思っています。
正直、毎日クタクタだけど、今日もご飯を食べさせて寝かしつけた。それだけで、もう100点満点なんですよね。
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