あの夜、手当がゼロになった現実に押しつぶされそうだった
パートの時間を少し増やしただけで、生活の生命線だったひとり親の手当がカットされてしまった。月に4万円近くあったお金が突然なくなって、手取りはむしろ減ってしまったんです。給与は数万円増えたはずなのに、結局は月に5,000円も手元が減るなんて、あの時は本当に言葉を失いました。
「働いたら損するってこと?死ねって言われてるみたいだ」そんな気持ちが胸の奥で渦巻いて、子どもの寝顔を見ながらも涙が止まらなかった夜のことは、今でも忘れられません。
この制度、どうしてこんなに矛盾しているんだろう?
ひとり親の生活を支えるはずの手当が、働くことで減ってしまう。これって、私たちの判断ミスじゃなくて、制度の根本的な問題なんですよね。
例えば、年間所得が130万円以下なら月に43,070円の支給があるけど、130万円を超えると一気に半分以下に減り、160万円を超えるとゼロになってしまう。
一見、段階的に減るように見えても、実際にはちょっと収入が増えただけで手当が丸ごと消えてしまうことがあるんです。
年収290万円と295万円の間で起きる逆転現象
例えば、年収290万円の時は手当がついて、手取りは約193万円。でも年収が295万円に増えた途端、手当がカットされてしまい、手取りは約185万円に減ってしまう。
たった5万円の収入増が、結果的に手元のお金を減らすなんて、本当に理不尽ですよね。
なぜこんなことが起きるのか、私なりに考えたこと
まず、手当は「所得」を基準にしていて、給与の額そのものじゃないんです。給与から社会保険料や控除を差し引いた後の所得で判断されるから、同じ給与でも手当がもらえたりもらえなかったりすることもある。
それに、この制度自体が「働くことを阻んでいる」ように感じてしまう。手当は本来、経済的に自立するまでの支えのはずなのに、働くと減ってしまうから、「働かないほうがいいの?」と迷わせてしまうんですよね。
手当がカットされたとき、私が感じたこと
手当がなくなったことで、まず心にぽっかり穴が開いたような絶望感がありました。
「頑張って働いたのに、なんでこんな仕打ちを受けるんだろう」と、怒りと悲しみが入り混じって、夜中に何度も目が覚めました。
経済的にも苦しくなり、食費を切り詰めたり、急な出費に対応できなくなったり。子どもにはできるだけ普通の生活をさせたいのに、それが難しくなっていくのが辛かったです。
私が実践した、少しでも負担を減らすための工夫
まず、手当の対象となる所得の計算方法を役所の窓口で確認しました。自分の給与がどのくらいの所得になるのか、実際に数字を見てみると、調整しやすくなります。
それから、パートの時間を調整して、所得が基準を超えないように気をつけることも大切だと気づきました。例えば、月の収入を22万円くらいに抑えて、手当と給与のバランスを取る感じです。
また、社会保険料控除をうまく活用するために、正社員への転職も視野に入れました。社会保険料が増えることで所得が減り、手当の対象になることもあるんです。
それでも、手当がなくなる年はあらかじめ廃止申告をしておくと、手続きがスムーズになるので、役所に相談するのもおすすめです。
それでも、手当をあてにしすぎない家計の工夫も必要
手当があるうちに少しでも貯蓄を増やしておくこと。私も、手当がカットされた後の生活を想像して、給与の増加分でカバーできるように家計を見直しました。
無理に働きすぎて体を壊すより、できる範囲で調整しながら、少しずつ前に進むしかないんですよね。
同じ思いをしている仲間と声をあげることも大切
この問題は私だけじゃなく、多くのシングルマザーが経験しています。SNSや地域のコミュニティで情報を共有したり、行政に声を届けたりすることで、少しずつでも変わっていくかもしれません。
私も、同じ悩みを抱えるママたちと話すことで、孤独感が和らいだことを覚えています。
— シングルマザーナビ編集部スタッフより、不動産屋の帰りに泣いたことのあるあなたへ —
あの夜の絶望は、決してあなたのせいじゃない。制度の矛盾に翻弄されているだけなんです。
それでも、私たちはなんとかやっていけるものです。正直、毎日クタクタだけど、今日も子どもにご飯を食べさせて寝かしつけた。それだけで、もう100点満点なんですよね。
無理しなくていい。ゆっくり、少しずつ。そんな気持ちで、一緒に歩んでいけたらと思います。
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