— シングルマザーナビ編集部スタッフより、電卓を叩いてため息をつくあなたへ —
元夫から久しぶりに振り込まれた3万円の養育費。ほんの少しだけど、「これで今月はなんとかなるかも」と思ったのに、翌月の生活保護の決定通知書を見て、思わず息が止まりそうになったこと、ありませんか?
支給される生活保護費が、ちょうどその3万円分だけ減っている。まるで養育費がそのまま役所に吸い取られてしまったみたいで、心が折れそうになるのも無理はありません。
「これじゃあ、元夫に頑張ってもらっても意味がないじゃないか」「ストレスを抱えてまで養育費を請求する価値なんてない」と感じる気持ち、私も痛いほどわかります。最初にこの仕組みを知ったとき、正直、膝から崩れ落ちそうでした。努力が報われない虚しさに、しばらく立ち直れなかったんです。
1. 養育費は生活保護の計算で“収入”として差し引かれる現実
生活保護の支給額は、国が定めた最低限の生活費から、あなたの収入を差し引いた残りが支給される仕組みです。ここでいう収入には、給与だけでなく養育費も含まれます。
つまり、養育費が3万円入れば、生活保護費はその3万円分だけ減る。手元に残るお金の合計は、養育費をもらっていてもいなくても変わらないということです。
この仕組みは「収入認定」と呼ばれています。私も最初は「なんでこんなに理不尽なんだろう」と思いました。元夫に連絡して、気まずい思いをしてまで集めたお金が、結局は役所に取られてしまうなんて。
実際、編集部のママの一人は、養育費の振込があった月は生活保護費が減ることを知ってから、元夫に連絡するのが怖くなったと言っていました。そういう気持ち、すごくよくわかります。
2. 「内緒にすればバレない?」それは絶対に無理な話
生活が苦しいと、「手渡しでこっそりもらえば役所にバレないんじゃないか」と考えてしまうこともあるかもしれません。でも、それは本当に危険です。
ケースワーカーは定期的に銀行口座の動きをチェックしますし、元夫側にも「養育費を払っていますか?」と確認が入ることがあります。もし申告せずに受け取っていることがバレると、不正受給とみなされ、過去に遡って生活保護費の返還を求められます。
私自身、編集部の仲間も、知らずに申告漏れをしてしまい、後から大変な思いをした経験があります。だから、どんなに少額でも、元夫からお金が入ったら必ず担当のケースワーカーに伝えることだけは守ってほしいです。自分の身を守るために、これだけは絶対に譲れません。
3. それでも養育費をもらい続ける意味がある理由
「生活は楽にならないのに、なんで養育費をもらい続けなきゃいけないの?」そう思うのは当然です。私も何度もそう考えました。でも、ここには大切な理由が2つあります。
理由1:生活保護はいつか卒業するための一時的な制度だから
生活保護は、あくまで今の緊急避難のようなもの。いつか仕事を増やして自立する日が来るかもしれません。その時に養育費の取り決めがなくなっていたら、再び元夫からお金をもらうのはとても難しいんです。
生活保護を卒業した瞬間から、養育費は子どものための純粋なプラスのお金に変わります。だから、今は手元に残らなくても、未来のためにパイプをつないでおくことが大切なんです。
理由2:養育費は子どもの権利だから
養育費はママのお小遣いではなく、子どもの権利です。たとえ役所に差し引かれてしまっても、「父親としての責任を果たしてもらう」という事実は残ります。
編集部のママの中には、養育費を払っている元夫の顔を立てることで、面会交流がスムーズになっているという人もいます。お金のやりとりは、子どもとの関係を守るための大事な橋渡しになっているんですね。
— シングルマザーナビ編集部スタッフより、不動産屋の帰りに泣いたことのあるあなたへ —
それでも、こうした現実を受け入れるのは簡単じゃありません。私も「役所のために、私が元夫に頭を下げて集金しているみたいだ」と感じて、夜中に涙が止まらなかったことがあります。
でも、あなたがしていることは、役所のためじゃない。遠い未来、子どもが自分のやりたいことを見つけたときに渡せるお金を、今、必死に確保しているんです。
その努力は、今は通帳の数字には反映されないかもしれないけれど、決して無駄にはなりません。私たちは複雑な計算式と戦いながら、今日もなんとか生活を回しています。正直、毎日クタクタだけど、ご飯を食べさせて寝かしつけた。それだけで、もう100点満点なんですよね。
ゆっくりお茶でも飲んで、少しだけ頭を休めてくださいね。
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