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財布に1000円しかない夜、シングルマザーが知っておくべき緊急時の準備リスト

— シングルマザーナビ編集部スタッフより、子どもが熱を出した夜に不安で眠れなかったあなたへ —

「子どもが熱性けいれんで救急車を呼んだ時、財布に1000円しかなくて死ぬかと思った」。これは私の実体験です。シングルマザーとして、子どもの命に関わる緊急事態に直面したとき、「お金がない」という現実がどれだけ恐ろしいか、言葉では表せません。

緊急時に必要なのは、「冷静な判断」と「最低限の資金」、そして「助けを求めるための連絡先」です。日々の生活で貯金が難しいとしても、「命綱」となる最終準備だけはしておく必要があります。ここでは、財布に1000円しかなくても、命の危機とその後の生活崩壊を防ぐために、シングルマザーが今すぐ準備すべき「最終準備リスト」を紹介します。

目次

命を守るための「金銭的な最終防御」

現金がなくても医療や交通費に対応できるよう、最低限の「決済手段」を準備することが大切です。

最重要:緊急時専用の口座・カードを作る

財布に現金がなくても、いざという時に使える資金源を確保しておきましょう。クレジットカードまたはデビットカードは、医療費の立て替えや、緊急時のタクシー代、薬局での購入など、現金がなくても決済できる手段として必須です。

クレジットカードの審査が難しい場合は、銀行口座の残高から即時決済されるデビットカードを作り、最低でも1万円は常に残しておくようにしましょう。この1万円は、「命の保険料」だと思って。

さらに、毎月、児童扶養手当や児童手当が入ったら、わずかでも(例:3,000円)「緊急用」として別口座に移し、絶対に手を出さないようにしておくことが大事です。

医療費助成の書類を常に携帯する

子どもの命を守るためには、公的な医療支援制度をフル活用する準備が必要です。子どもの医療証は、救急搬送時など、慌てていると財布から出し忘れることがあるため、保険証とセットで、母親の財布の最も取り出しやすい場所に、専用のクリアファイルに入れておきましょう。

また、ひとり親医療費助成の医療証も、母親自身が倒れた場合に備えて、常に携帯しておくことが大切です。

交通系ICカードのチャージ

救急車を呼ぶほどではないが、病院へ急行しなければならない場合のために備えておきましょう。交通系ICカード(Suica, PASMOなど)には、片道分のタクシー代(例:5,000円)を常にチャージしておくといいです。いざという時、現金の有無で迷う時間をなくせます。

緊急時に頼るべき「人的・情報的な命綱」

パニック状態でも確実に助けを求められるよう、情報と連絡先を整備することが重要です。

最重要:緊急連絡リストを共有・可視化する

母親が意識を失った場合やパニック状態の場合に備えて、子どもや支援者が使えるリストを作成しましょう。実家の連絡先(頼れる場合)、子どもの学校・保育園の連絡先、かかりつけの小児科の連絡先、ファミサポの担当者または信頼できる友人の連絡先をまとめておくと安心です。

設置場所は、冷蔵庫の扉など、家族全員が必ず目にする場所にマグネットで貼り付けておくといいでしょう。

地域の緊急時窓口を把握する

お金の不安で冷静な判断ができなくなったときに、頼るべき公的機関を事前に知っておくことが大切です。社会福祉協議会は、経済的な困難を相談し、フードバンクや生活支援制度に繋いでもらうための窓口です。また、児童相談所は子どもの安全に関わる問題が発生した場合、支援を求める場所です。「お金がない」ことも相談の対象になるので、覚えておきましょう。

子どもの緊急時対応訓練

子どもに、万が一の際の行動を教えておくことも、命を守る上で重要です。訓練内容は、「ママが倒れたり、具合が悪くて話せない時は、まず冷蔵庫のリストを見て、おばあちゃん(またはファミサポさん)に電話するんだよ」と、具体的な行動を伝えておくことが大事です。119番の教え方も大切で、救急車を呼ぶ方法(住所を言えるようにする)を、ロールプレイングで訓練しておくと安心です。

緊急事態後の「生活再建」のための知識

緊急事態を乗り越えた後、生活が破綻しないために、利用できる支援制度を事前に知っておくことが大切です。

医療費高額療養費制度の活用

一度に多額の医療費(入院費など)を支払った場合、自己負担限度額を超えた分が払い戻される制度があります。事前申請(限度額適用認定証)を行うことで、高額な入院が予想される場合、事前に「限度額適用認定証」を申請しておけば、窓口での支払いが自己負担限度額までで済むのです。

一時金生活福祉資金貸付制度

緊急性が高く、他からの融資が受けられない場合、社会福祉協議会を通じて、国から低金利または無利子で資金を借りられる制度があります。緊急小口資金は、突発的な出費(医療費など)に対応するための少額の貸付制度です。

心の傷への対処

緊急事態を乗り越えた後、母親自身が「お金の不安」と「子どもの命の危機」という二重のトラウマで精神的に疲弊することがあります。心の相談窓口の利用は、地域の精神保健福祉センターや、無料のカウンセリングを利用して、「自分がこの出来事でどれだけ頑張ったか」を誰かに話して、心をケアすることが大切です。

財布に1000円しかないという現実は、言葉にできないほどの不安です。でも、この不安をエネルギーに変えて、「命の危機」から家族を守るための最終準備リストを構築することはできます。クレジットカード、医療証、緊急連絡リスト、そして公的な支援制度。これらをすべて整えることで、あなたは「お金を超越した、最高の防御網」を築くことができるのです。

あなたは一人じゃない。この準備リストを完了させて、安心して明日を迎えられるようにしましょう。

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この記事を書いた人

シングルマザーナビ編集部です。
私たちは “何人かのシングルマザーで運営している小さな編集部” です。

それぞれ働き方も、子どもの年齢も、抱えてきた事情もバラバラ。
でも、夜中のキッチンでスマホを握りしめて検索したあの不安や、
通帳の残高を見てため息をついた日、
子どもに不意打ちで「なんでパパいないの?」と言われて固まった瞬間──
そういう“誰にも言えない体験”は共通していました。

ここでは、私たちが実際に味わってきた悩み・やらかし・小さな成功体験を、
専門家ぶらずにそのまま書いていきます。
「制度の情報」と「心が折れた瞬間」を、ちゃんと並べて置いておける場所にしたいと思っています。

ひとりで踏ん張っているあなたが、
少しでも呼吸しやすくなる記事を届けられたらうれしいです。

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