夜中にひとり、ため息をつくあなたへ
家賃は高いし、スーパーの野菜も値上がりしてる。子どもが欲しがるお菓子やおもちゃの誘惑も多くて、つい「地方の実家に帰ったほうが楽かも」と、夜な夜なSUUMOを眺めながらため息をついてしまう。そんな気持ち、私もよくわかります。
だけど、ちょっと待ってほしいんです。実は東京には、ひとり親家庭だけが受け取れる特別な手当があるんですよね。これを知らずに「東京は無理」と決めつけてしまうのは、本当にもったいない。
この記事では、国の手当と東京都独自の手当を合わせて、実際にどれくらいの支援が受けられるのか、私の通帳の中身を思い浮かべながらリアルに計算してみます。
— シングルマザーナビ編集部スタッフより、不動産屋の帰りに泣いたことのあるあなたへ —
手当って名前が似ていて、役所のサイトを見ても漢字ばかりで頭に入ってこないですよね。私も最初はそうでした。
東京で暮らす私たちが押さえておきたいのは、主に3つの現金収入です。これらを上手に活用すれば、高い家賃の一部をカバーできる金額になります。
1. 全国共通の命綱「児童扶養手当」
これは全国どこに住んでいてももらえる、国からの手当です。私たちの生活費のベースになる、一番大きな金額ですね。
令和6年度の例でいうと、子ども1人の場合は最大で月額45,500円。2人目はプラス10,750円、3人目以降は1人につき6,450円が加算されます。
ただし、所得制限があるので、働いて収入がある程度あると減額されたり、もらえなくなったりします。私も最初は「全部もらえるのが当たり前」と思っていたけど、実際は収入が少ないときのセーフティネットだと理解したほうが気持ちが楽でした。
2. 東京だけの特別なボーナス「児童育成手当」
これが東京に住む最大のメリットです。国の手当とは別に、東京都が独自に上乗せしてくれる手当があるんです。
名前は似ていますが、「扶養(国)」ではなく「育成(都)」という違いがあります。
子ども1人につき月額13,500円が支給されます。
ここがすごいのは、国の手当より所得制限がかなり緩いこと。私の友人も「国の手当は減らされたけど、東京のは満額もらえて助かってる」と話していました。
この1万3500円は、子どもの習い事や急な服の買い替えに本当に助かる金額で、「東京に住み続ける理由」の一つにしてもいいと思います。
3. 地域によって違う「住宅手当」
これは東京23区や市によってある場所とない場所があります。自分の住む自治体に「ひとり親家庭への家賃補助」があるかどうか、スマホで今すぐ調べてみてください。
例えば武蔵野市では条件を満たせば月1万円の補助が出ることもありますし、港区や新宿区などでは独自の家賃助成制度がある場合も。
ただし、これは自動的に振り込まれるわけではなく、申請した人だけが受け取れるものです。役所の窓口で「家賃の補助はありませんか?」と聞くだけで、月1万円が違ってくるかもしれません。聞くのはタダですから。
毎月の手当、合計はいくらになるの?
一番気になるのはここですよね。条件は、東京都在住、子ども1人、離婚直後で収入が少なく、手当を満額もらえる場合で計算してみます。
- 児童扶養手当(国):45,500円
- 児童育成手当(都):13,500円
- 児童手当(国・全世帯):10,000円(3歳未満は15,000円)
合計すると、月に約69,000円になります。
これ、ちょっとしたアパートの家賃分になりますよね。東京は家賃が高いと言われますが、この東京都独自の手当があるおかげで、実質的な負担は他県と大きく変わらないかもしれません。仕事の探しやすさも考えれば、東京の方が生きやすいという見方もできるんです。
お金だけじゃない、医療費の助けもある
現金ではありませんが、東京のシングルマザーには「マル親(ひとり親家庭等医療費助成制度)」という大きな支えがあります。
これがあると、子どもだけでなくママ自身の医療費も安くなります。住民税非課税世帯なら実質無料、課税世帯でも1割負担で済むことが多いです。
私が一番助かったのはこれかもしれません。風邪をひいても腰が痛くても、「お金がかかるから」と我慢して市販薬で誤魔化していたのが、「すぐに病院に行こう」と思えるようになったんです。ママが倒れたら家庭が崩れてしまうシングル世帯にとって、これはお金以上に価値のある安心感でした。
手当は、堂々と使っていいもの
「手当をもらうのは申し訳ない」「自分で稼げないのが情けない」と感じること、ありますよね。私もそうでした。
でも、この手当はあなたが楽をするためのお金じゃありません。東京という物価の高い街で、子どもが惨めな思いをしないように、社会が用意してくれた子どもへのプレゼントです。
だから、遠慮せず申請して、堂々と受け取ってください。そして、そのお金でたまには美味しいケーキを買って、子どもと二人で「東京も悪くないね」と笑い合ってほしいと思います。私たちの笑顔こそが、子どもにとって一番の栄養だから。
最後に、私の失敗談をひとつ
私自身、最初は手当の名前が似ていて混乱し、申請を後回しにしてしまったことがあります。役所の窓口に行くのも気が重くて、書類を揃えるのが面倒で。結果、数万円の手当をもらい損ねてしまいました。
でも、そんなことがあっても、なんとかやっていけるものです。今は少しずつ知識を増やして、必要な支援は受けるようにしています。
正直、毎日クタクタだけど、今日もご飯を食べさせて寝かしつけた。それだけで、もう100点満点なんですよね。
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