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「もう限界かも」と思った夜に知ってほしい生活保護のリアルな条件と覚悟

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— シングルマザーナビ編集部スタッフより、眠れない夜を過ごすあなたへ —

夜中に目が覚めて、ふとスマホを手に取る。でも「生活保護」って検索する指が止まってしまうこと、ありませんか。私もありました。離婚して間もない頃、子どもの急な入院でパートを休まざるを得ず、給料明細を見て血の気が引いたあの瞬間。通帳の数字が日に日に減っていくのを見て、胸の奥がぎゅっと締め付けられました。

「生活保護」という言葉が頭をよぎるけれど、スマホの画面を前にして、なぜか調べることができない。
「車は手放さなきゃいけないのかな」「親や元夫に連絡がいったらどうしよう」「近所に知られたら子どもがいじめられないかな」そんな不安がぐるぐる回って、結局『もう少し頑張ろう』と自分を追い込んでしまう。そんな夜もありますよね。

でも、ここだけは伝えたい。生活保護は恥ずかしいことでも、負けた証でもありません。私たちがこの国で暮らす以上、誰にでもある権利であり、もし溺れそうになった時に掴んでいい浮き輪のようなものなんです。

今回は、役所の堅苦しい説明ではなく、私たちシングルマザーの目線で「実際に受けられる条件」と「覚悟しておくべきこと」について、できるだけ正直に話しますね。

1. 「車は本当に手放さなきゃいけないの?」という最大の壁

シングルマザーにとって車は、ただの移動手段じゃないですよね。保育園の送り迎え、雨の日の買い物、そして何よりも自分だけの小さな空間としての大切な場所。

生活保護の原則では、車は資産とみなされてしまい、持っていると受給が難しいのが現実です。これが一番つらい条件だと感じる人も多いはず。

でも、例外もあります。例えば、公共交通機関がほとんどない地域に住んでいる場合や、深夜や早朝の仕事で車がないと働けない場合、障害のある子どもの通院に車が必要な場合などです。

ただし、これらはケースワーカーさんや自治体の判断によるので、「絶対に無理」と決めつけず、「この車がないと生活が成り立たず、自立も遠のく」ということを具体的に伝えられるかが大事です。

2. 「親や元夫に連絡がいく」って本当? 扶養照会の怖さ

生活保護を申請すると、親や兄弟に「援助できませんか?」と連絡がいくのではと怖くて申請できない人は多いですよね。私もそうでした。

でも、ここ数年で厚生労働省の運用が変わり、無理な扶養照会は控えられるようになっています。特に、親から虐待を受けていたり、長期間連絡を取っていなかったり、夫からのDVで逃げている場合、高齢で経済的に余裕がない場合などは、照会を止めてもらえることが増えています。

窓口で「親には連絡しないでください」と言うだけでは弱いので、「連絡がいったら精神的に追い詰められる」「過去にこんなことがあった」と事情をはっきり伝えることが何より大切です。

3. 働いていても受給できる?収入の条件のリアル

「生活保護は無職の人がもらうもの」と思い込んでいませんか?私も最初はそう思っていました。

実は、働いていても収入が少なすぎて生活が苦しい場合、生活保護は受けられます。私たちシングルマザーにとっては、これがとても多いケースです。

仕組みはこうです。国が決めたあなたの世帯の最低生活費(家賃や食費、教育費など)から、あなたの収入(給料やひとり親の生活費を底上げしてくれる手当、養育費など)を引いて、その差額が支給されます。

例えば、最低生活費が19万円で収入が15万円なら、足りない4万円が生活保護費として支給されるイメージです。働いた分は一定の控除もあるので、働かないよりは手取りが増える仕組みになっています。

4. 貯金や保険はどうなる?資産の線引き

申請時には、生活費に使えるお金はできるだけ使い切っていることが前提です。

預貯金は、だいたい最低生活費の半分以下(数万円程度)になっていないと申請は通りにくいです。私も子どものために積み立てていた学資保険を解約するよう言われた時は、正直心が折れそうになりました。

持ち家については、原則売却が求められますが、ローンがなく資産価値が低くて家賃より安く住める場合は、そのまま住めることもあります。

5. 生活保護を受けるときに覚悟しておくこと

生活保護は税金で支えられている分、いくつかの義務もあります。

ケースワーカーさんが定期的に家に訪問して生活状況を確認すること。正直、部屋を見られるのはストレスに感じることもあります。

また、毎月の給料明細や臨時収入の報告が必要で、生活保護費で借金の返済はできません。過去の借金は自己破産など別の方法を勧められます。

最後に。生活保護は「命のシートベルト」

条件を読んで、「やっぱり厳しいな」と感じるかもしれません。車や学資保険の壁は本当に高いです。

でも、もし今あなたが「今日のご飯をどうしよう」「電気代が払えない」と追い詰められているなら、ためらわずに役所に相談してほしいです。窓口に行くのが怖ければ、法テラスや生活困窮者自立支援センターなど、相談できる場所もあります。

生活保護は一生続けるものではありません。子どもが小さくて働けない時期や、あなたが体調を崩した時だけ利用して、元気になったら抜ければいいんです。

私たちは母親である前に人間です。倒れてしまったら元も子もありません。制度は利用するためにある。自分と子どもの命を守る選択肢として、そっと心の片隅に置いておいてほしいと思います。

正直、毎日クタクタだけど、今日もご飯を食べさせて寝かしつけた。それだけで、もう100点満点なんですよね。

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